愛しあう老夫婦~カズオ・イシグロ『忘れられた巨人』
久々に本の話。
今年2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロさんの『忘れられた巨人』を完読。ファンタジー小説となっていて、長編では前作となる『わたしを離さないで』と風合いが違うけれど、前作に負けず劣らず読後にアレコレ考えさせられる、読み応えあるお話でした。
物語は記憶を奪い去る不思議な霧に包まれた架空の古いイギリスが舞台。
遠く離れた地に住む息子に会うため&失われた記憶を求めるための旅に出る、とても仲の良い愛にあふれる老夫婦が主人公で、
読みながら「こんな素敵なご夫婦って羨ましいわ~。私たち夫婦じゃ無理よね~」などと羨望の眼差しを投げかけていたのです。。。ご主人が奥様を「お姫様」と呼んだり、なかなか無いことじゃないでしょうか。
きっとこの本を読んだ人の多くが途中まで、老夫婦の愛を、羨ましく思ったことでしょう。これ以上書いちゃうとネタバレになってしまうので、この辺で。
夫婦関係が壊れる理由
近年、日本でも離婚するカップルは珍しくなくなりましたね。離婚理由はDVとか浮気とか金銭問題とか、いろいろ。
離婚して正解と思えるカップルもあるので、一概に離婚がいけないとは思わないし、離婚して幸せになれるなら、それも良いのではと思いますが。。。
でも離婚のきっかけなんて、ホンの些細な問題の積み重ね、って事が少なくないように思います。だからこそ、時が来るのを待って話し合いが行われる熟年離婚が増加の一途なのでしょう。
「もうこの人のこと愛せない、でも、子どもが巣立つまでは」と時を経ることで、チリが積もって山となって険悪な状態での離婚ってことになったり。。。相手への鬱憤が次第に「もういいや、忘れちゃえ!」と解消されれば良いのだけれど。。。
離婚理由で一番多いのが『性格の不一致』だと言われていますが、それはやっぱりホンの些細な問題が積もって、それが記憶から消え去らないほど心に残ってしまったから、なのではないでしょうか。
手相で離婚を観るとき
手相で離婚の可能性を観るときは、何カ所かを確認します。
それと同時に外せないのが、ご本人さんが離婚を望んでいるのかいないか。早く離婚したくてウズウズしている人の手には、将来の離婚がハッピーなイベントとして現れることがあるし、次のお相手へと気持ちが傾いているなら離婚目前の時でさえ結婚線がラブラブに輝いちゃいます。
でも実は、離婚したいのか、したくないのか、自分自身が分からないってことも多いんですけどね。離婚話はなかなか難しい問題です。