40年以上生きてきたけれど、いまだに新たなメンターを探しています。
そんな私の心に刺さった一冊『人生を変えるメンターと出会う法~自分の磨き方、高め方』
いくつか心に残った話がありましたが、ナルホド、と感入ったのが、
メンターは一人じゃなくても、実際にお会いできない人でも、自分より年下でも、学べる面をお持ちの方なら全てがメンター
ということでした。
いまでもメンターを探していると書きましたが、実は、もう何人か、私にはメンターがいます。
ほとんどが女性で、私より年上。結婚し、お子さんもいる人が多く、個人事業主をされている方がほとんどですが、
みなさん、商売は難しいと仰っていて、女性としては素敵だけど、お仕事面では参考にさせて頂きにくい。
そのため、新たにビジネス面でのメンターを探しているのですが、メンターを探そうとするとき、完全無欠の人を想像しがちです。
けれども、実際には、沢山失敗して、人間としてもまだまだ未完成の人物のほうがいいメンターになることが多い
人間として不完全な状態でありながら、どう人生で折り合いをつけるのか限りある人生の生き方を包み隠さず分かち合ってくれるからこそ彼らは人生の先生になれるのです。
本書に書かれていた上記内容を読んで、『完全無欠なメンター』を探し求めていた自分に気づかされました。
私自身が完璧な人間ではないのに、どこかに人格者で社会的成功を収めた人がいて、その人が私に何か教えてくれるかも! という青い鳥を追いかけていたのですね。
それでは、見つからないはずです。
* * *
直接お会いしたことはないけれど、勝手にメンターの一人と考えているのが女流作家で女性実業家で98歳まで長生きされた、故・宇野千代さん。
当時の女性としては破天荒で、結婚と離婚を5回も繰り返した当時の感覚で言えば「アバズレ」な女性ですが、
自分の気持ちに素直で、新しい女性の時代を築いてくれた先駆者として尊敬しています。
が、
私自身が、夫の事業が上手く行かず経済的に苦しくなり、離婚を考えたとき、宇野さん一人をメンターにしていたら、すぐにでも離婚していたことでしょう。
でもその時、身近な女性メンターにご相談し、離婚を思いとどまる事になりました。
離婚って、結果的にいい離婚と悪い離婚があると思います。離婚直後はよかったけれど、後々、問題が出てきて苦しむ場合もありますよね。
ご相談させて頂いたメンターは離婚歴がある20歳ほど年上の女性で、私の現状を聞いて、ご自分の経験談を話して下さいました。
そのお話は、離婚後数年経って噴出した問題で、「こんな未来が来ることも頭の隅に置いておいてね」と仰ってくださったのです。
ふつう人は、自分の選んだ道を否定したくないから自分の人生を肯定的に宣伝する生き物です。つまり、離婚経験者は離婚して良かったと言いたくなるもの。
でも私のメンターは、ご自分の否定的な部分をさらけ出し、離婚したい私を思い留まらせてくれたのです。
結果的に、離婚を思い留まって正解でした。
羽振りの良かった頃と比べれば見る影もありませんが、夫も収入を得られるようになり、何よりも私自身が働き、自立できるだけの収入を得られるようになりました。細々ですけど(笑)
宇野千代さんのように世間的にも認められた方の考えを書籍上で学ぶのも素敵ですが、実際に個別問題をご相談させて頂ける身近なメンターもとても大切だなって思います。
将来的には、メンターの弱い部分を補えるだけの知識を私が身につけ、次の世代に恩返しできたらな~~~と思うのでした。