手相の歴史については諸説あるようです。
手相占いの歴史
数千年前の古代インドに始まったという説や、ギリシャの哲学者アリストテレスが手相を研究していたかのような説もあります。
ただしこれらははっきりとした証拠はなく、現在の手相術がそれらの流れを汲んでいるとも断言できないようです。
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いくつかある手相書のなかで、手相の歴史を載せた良書としては『西洋手相術の世界―『手』に宿された星々の言葉』(伊泉隆一・ジューン澁澤の共著)がオススメです。
日本は西洋手相術が主流
では、上記の書籍で記されている、確実に分かっている手相の歴史を見ていきましょう。
手相というと何やら東洋的なイメージですが、現在日本で普及している手相術は、実はヨーロッパから入ってきた西洋手相術がメインです。
そのヨーロッパで現存する最古の手相術本は、12世紀ルネサンス期に現れる『エドウィンの手相術』。この手相術本はイギリスで見つかりました。
その後、14世紀あたりから占星術と結びつき、手の丘や線を星座に例えた今日の体系化された手相術へと発展したようです。そして16世紀から17世紀に手相術の黄金期を迎えます。
18世紀の「科学革命」(科学で説明できないことの否定)の中で、手相術と関連の深い占星術の衰退とともに、手相術も学術的な面では衰退していきます。この時期は、庶民の占いとして細々と受け継がれる程度でした。
19世紀に入り、ナポレオン・ボナパルトの手相を占ったマドモアゼル・ル・ノルマン女史などの活躍で、手相術は復興していきます。
また、この時代に日本の手相界にも影響を与えたウィリアム・ジョン・ワーナーことキロ(1886-1935)がイギリス手相界に登場。
手相の歴史in日本
実は日本には、明治になって西洋の流れを汲む手相術が入ってきました。
ですから現在の日本で主に使われている手相術は、日本ではそれほど長い歴史はないのですが、西洋社会では長きに渡り利用されていたようですね。