村上春樹が考える小説家になるための訓練~職業としての小説家2

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オリジナリティーの定義~職業としての小説家1からの続きです。

小説家になるためにはどうすれば良いのか?村上春樹さんはよく若い人に質問されるそうで、その時の答えは2つ。

とりあえず本をたくさん読む

書くこと以上に本を読むことの方が『何よりも大事な、欠かせない訓練』だと村上さん。

(読書を通じて)小説というものがどういう成り立ちのものなのか、それを基本から体感として理解しなくてはなりません。

『職業としての小説家』(新潮文庫版)p120

数少ないながらも、私がこれまで読んできた小説家が書いた小説書きの指南書には、必ずといっていいほど出てくるアドバイス。

だからプロの小説家を目指すなら、手あたり次第読書を体験しましょう。あるいは小説は年に数冊しか読まないけれど『どのページに何が書いてあるかということが思い出せるくらい丹念に』熟読している作家の森博嗣さんのような読み方をするか、でしょうか。

少なくても「本読むのが面倒くさい」「本を読む時間がない」という理由で本を読まない人が作家になるのは無理だと思います。だって小説を書くのは面倒で時間がかかる作業ですし。

自分の身の周りを観察する

周囲を観察することも、実際に文章を書くことより先にやっておくべきだそうです。そして、観察した物事に対し、すぐに結論付けては駄目だと。

もしあなたが小説を書きたいと志しているなら、あたりを注意深く見回してください

『職業としての小説家』(新潮文庫版)p143

村上春樹さんは自分の中から素材を取り出し、それを練って物語を作り上げるタイプの作家さん。つまり対象を取材してお話作るタイプではなく。

それでも全くのゼロからお話を創るわけでなく、自分の身の回りで観察した多くの人や物や事象を観察し、それを必要に応じて組み替えたりなんなりする作業をご自身の中でされているようです。

そうやって創作する作家さんなんですね。

すぐ結論をださない

周りを観察するときに大切な心掛けが、

小説家を志す人のやるべきことは、素早く結論を取り出すことではなく、マテリアルをできるだけありのままに受け入れ、蓄積すること

(同)p124

スマートでコンパクトな判断や、ロジカルな結論づけみたいなものは、小説を書く人間にとてそんなに役には立ちません。むしろ足を引っ張り、物語の自然な流れを阻害することが少なくありません。

(同)p126

大事なのは明瞭な結論を出すことではなく、そのものごとのありようを、素材=マテリアルとして、なるたけ現状に近い形で頭にありありと留めておくことです。

(同)p121

なるほどなー。頭でっかちな状態で創作しだすと、コチコチの批評文になっちゃいそうですもんね。

ちょっと話がズレるかもしれないけれど、『もののけ姫』のような深い物語の中には善も悪もごっちゃになったお話ありますよね。ドラゴンボールだって神様の一部が恐怖の支配者ピッコロ大魔王だったりしますし。

もしも「善とは〇〇だ!」と結論づけていたら、もののけ姫のお話も、神=ピッコロという構図も成立しなかったと思われます。

どの立場に立って見るかで世の中まったく違ってきますし、その時は正しいと思ったことが後になって間違いだったというのもあるでしょうし、簡単に決めつけない方が良いよ、というのは作家を目指す人間以外にも必要な目線かもしれませんね。


職業としての小説家 (新潮文庫)

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