オリジナリティーの定義~職業としての小説家1

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村上春樹さんのエッセイ『職業としての小説家』を遅まきながら読みました。もっと早く読んでればよかった~、って思うほど勉強になりました。

作家に必要なオリジナリティー

村上春樹さんは、世界で一番有名な現役の日本人作家、と言って間違いではないはずです。毎年ノーベル賞の時期になると名前が取り上げられますし。

彼が日本の文学界に登場したことで、(好むと好まざるとにかかわらず)日本の文学界は変わりました。これまでの文学界とは違ったスタイルを創り上げたからです。

違ったスタイルとは”オリジナリティー”。村上春樹さん固有の独自性ですが、本書『職業としての小説家』の中ではオリジナリティーについては一章を設け考察されています。

オリジナリティーとは何か?これは答えるのがとてもむずかしい問題です。

『職業としての小説家』(新潮文庫版)p116

としながらも、一例として、ニューヨークタイムズ(2014/2/2)がビートルズを評した言葉を引用しています。

They produced a sound that was fresh, energetic and unmistakably their own.

彼らの創り出すサウンドは新鮮で、エネルギーに満ちて、そして間違いなくその人自身のものだった

(同)p115

この引用を元に村上春樹文学を評すれば、

村上春樹の創り出す文体/物語は新鮮で、エネルギーに満ちていて、そして間違いなく村上春樹自身のものだった。

ということではないでしょうか。

村上春樹さんの文体はアメリカ文学の真似だという人もいるようですが、でも、村上春樹を真似て小説を1つ書こうとしても彼と同じレベルの作品を創り上げるのは誰にもできないと思います。カップ麺の作り方くらいの短文は真似できてもね。

私の思う村上春樹のすごさ

いまでは村上春樹に影響を受けたと言われる作家が世界中に何人も出てきています。春樹チルドレンと呼ばれる作家さんたちもいます。中にはかなり人気の大物作家になられた方もいます。

それ自体ものすごいのだけど、何よりも、村上春樹のすごさは、コンスタントに作品を世に送り出し、ほかの追随を許さない孤高の地位を30年以上続けていること。

どんな世界でも頂点を維持し続けることって難しいのに、1979年にデビューして以来、出す本出す本売れ続けている(=読み続けられている)作家って、ごくわずかではないでしょうか。

春樹ワールドの何が人々(日本人だけでなく外国の人々も)を惹きつけているのか?言葉を用いて表すことはできないのだけど、彼のオリジナリティーがそれを生み出しているのは確かです。


職業としての小説家 (新潮文庫)

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